本質的な経験とは? Essential Experiences - ミレニアム・スクールブログより
子どもから青年に移行する思春期の子どもたちの健やかな成長と発達に特化した「ラボ・スクール(実験校)」中学校ミレニアム・スクール (Millennium School) の校長先生、クリス・バーム氏によるブログの紹介第三弾は、本質的な経験についてです。日本では「主体的で対話的で深い学び」を実現する教育に向かいたいという意思は表明されていますが、学校では以下のような本質的な経験は子どもたちは経験するチャンスがどの位あるでしょうか?現在の行事をより本質的な経験に深めるにはどうすれば良いのでしょうか?そんな問いに気になる方は、8月に実施する東京と大阪でのクリス先生を含むミレニアム・スクールの先生方の研修にご参加されてみては如何でしょうか?2日間を通じて色々なヒントや実践的なアイデアが生まれることでしょう。(日本初で、日本語で研修が受けられる貴重な企画です。)
本質的な経験とは?
学校で教えるべきカリキュラムの枠を気にしなくてよいのだとしたら、いままさに思春期を迎えている子どもたちに、どんな経験をしてもらいたいでしょうか?
子どもたちを成長させ、適切な難易度のチャレンジを促すような本質的な経験とはどんなものでしょうか?
思春期の時代に作られる思い出は、おそらくその年齢の子ども特有の感受性の強さゆえに、ほかのどの時期のものよりも長く記憶に残るという研究結果があります。その思い出がアイデンティティの形成につながるとしたら、子どもたちになにを覚えておいてもらいたいでしょうか?
その思い出が、ディズニー映画”Inside out”(邦題「インサイド・ヘッド」)に出てくる「コア・メモリー」のように、大人として人生を歩む際に自信や強みの源となるとしたら、そこにはどんな記憶が刻まれていてほしいでしょうか?
この質問から着想を得て、中学生・高校生に体験してほしい「本質的な経験」のチャートを作ってみました。ぜひ読者の皆さんも一緒に考えてみてください。
ミレニアム・スクール ( Millennium School ) 校長 クリス・バーム著 (2016年4月2日)/塚越 悦子 http://etsuko.info 翻訳
原文はこちら Growing Wiser Blog
*本記事は、クリス校長からの許諾の元、FutureEdu にて翻訳を行なっています
子ども達が安心安全な環境で自己を探究できる場づくりについて関心がある方は、ミレニアム・スクールでの実践を凝縮した2日間の研修への参加をご検討ください。長年中高生の教育に取り組んできたクリス校長を含む先生方との実践型研修です。7/31-8/1 は大阪で、8/5-6は東京で日本初開催です。欧米では、SEL (Social Emotional Learning 社会性と感情の学習)と呼ばれ研究や実践が進んでいます。日本では、ソーシャルスキルトレーニングと呼ばれることもあるようですが、プログラムとしての必要性の認知や実践はまだ限定的なようですが、子ども達の発達や文化的バックグラウンドなどの多様性が広がる今、必要性は増してきているといえるでしょう。
“社会性、感情や認知スキルは生涯を通じて成長し、学校や職場、家庭やコミュニティでの成功に必須となっています。これらのスキルがあることで、社会に意味のある形で貢献ができるのです。” アスペンインスティチュート社会性と情動の教育に関する2017年全国委員会