「伝統的な学校は、今日の世界で素早く動かなくてはいけない子どもたちを乗せた幌馬車のようです。既存の枠組みの中で『もっと良くしよう』と提唱するリーダーは、運営の効率性を求めます。そうすると、馬をもっと働かせて、幌馬車の速度を頻繁に測るようなことを政策として取り入れます。一方で、『もっと良いことをしよう』と提唱するリーダーは、そもそも幌馬車は時代遅れで、よりモダンでスピーディな車が必要だと考えるのです」Ted Dintersmith
AI(人工知能)、ビッグデータ、VR (仮想現実)、ブロックチェーンなど、世の中のあらゆる場面で、インターネットに繋がったテクノロジーが社会を大きく変革する時代に入った。その一方、産業革命以降125年以上変わっていない教育システムはどのように進化すべきなのか、という問いを探求した教育ドキュメンタリー作品“Most Likely to Succeed”は2015年にサンダンス映画祭を皮切りに全世界で5000 回以上開催され、同名の著書は英語と中国語で10万部超を売り上げた。
本作品の制作を推進したエグゼクティブプロデューサー、テッド・ディンタースミス氏(以下ディンタースミス氏)は、映画の公開初年度にアメリカの全州50州9カ月間の旅路につき、200の学校を訪ね、100の地域イベントに参加し、10万人以上の学生、教育者、保護者などと対話し、全米の半数の州議会の教育委員リーダーや教育委員会の委員長と会った。この旅でのインサイトから、学校、学外、行政区、州単位などで起こっている改革の動きと、それを阻む状況をまとめ、あらゆる学校が来るべく時代に備えて変われる可能性について提案をする「What School Could Be (学校の可能性)」を出版した。本書が提唱する「地域一体型の教育改革」はなぜ必要で、どのような社会的インパクトがあるのか、紹介したい。
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出典:タトル・モリエイジェンシー「翻訳書ときどき洋書」(https://note.mu/tuttlemori)